看護においての交渉を考える

スペシャリストナースに役立つ

こんにちは、コンサルタントナースの西です。

この記事では、専門看護師、認定看護脚の経験から、交渉についての考えを書かせていただきます。

専門性の看護を現場に届けるために、フリーの時間を確保したいけど、
上司への交渉が難しい・・・

このようなことはありませんでしたか。

私も、認定看護師を取得してすぐのときは、交渉に準備がいることを意識していませんでした。
行き当たりばったりで上司と専門分野だけの看護を行う時間がほしいと伝えてしまい、
「みんな忙しいんだから、無理ね・・・」と
あっさり交渉決裂・・・なんてことも・・・。

専門看護師、認定看護師として働いてきた経験から、
交渉が難しいと思ったときのの3つの原因についてご紹介します。

交渉がうまくいかない3つの原因

交渉がうまくいかないのには、原因があります。

情報不足、気づかいの不足、行動不足の3つが主な原因です。
一つひとつみていきましょう。

交渉への情報不足

まずは情報を集めること。

しかし、情報を集めるってどんな情報を集めたらいいのか、わからない・・・・。
そんなことはありませんか。

私も、今思えば、いきなり何の情報もなく、勤務時間内に好きなことをしたいといっても、
全く、交渉にならなかったのは、今ならあたりまえだったなと思います。

実は、交渉のまず一歩は情報収集からなんです。

情報収集の内容
・上司の病棟目標とその戦略
・アウトカム(経済的メリット)
・成果をまとめておく

・同法人での専門看護師・認定看護師の勤務状況
・専門分野の多職種の働き
まず、上司の病棟目標とその戦略を知ることが大切です。
病棟目標は提示されていることが多いですが、どのような戦略を立てている
わからないこともあります。その場合は、副看護師長などへ具体的内容を
さりげなくおききしておくといいですよ。
次にアウトカム、つまり勤務内で時間をもうらうことでどのように成果があるかです。
一番説得力があるのは、経済的メリットですね。
診療報酬で効果を示せるようにできたら一番よいのですが、

難しい場合は予防的効果でもいいでしょう。患者さんの早期退院が見込めないかなど考えておきましょう。

また、いままでの専門分野での働きの成果をまとめておきましょう。
チーム医療での成果も自分の役割から成果としだしておくといいですよ。

そして、同法人内でのスペシャリストナース(専門看護師や認定看護師など)の
勤務形態も調べておきましょう。すでに前例があるかどうかなど。
前例がある場合は交渉しやすいですよ。
その人がどのように前例をつくったか調べましょう。

あと、忘れてたいけないのが、専門分野での多職種の働きです。
協働できるのか、また、まだ介入がなされていないのか考えておくといいですね。

これらの情報を事前に調べて、交渉の準備をしておくと交渉がしやすいですよ。

気づかいの不足

気づかいとは、「相手に対して失礼のないように、あれこれと気にかけること」と
言われていたりします。

 

そんな失礼な話し方しないよ~。

なんて、言われるかもしれませんね。

確かに、失礼な言葉を使ったりしていないでしょう。
しかし、いきなり上司に話しかけて交渉をはじめている場面を
私は、みかけることがありました。
忙しいなかで、話すにはチャンスを逃がさず話しかけたい・・・、そんな思いがあってのことかも知れません。

しかし、いきなり話しかけ、しかも「フリーで専門分野の看護ができる時間がほしい・・・」なんて
言われたら、上司が戸惑うのは当然なことです。突飛なことを言ってくる失礼な人という
誤解を招くことにもなりかねません。

そのため、いきなり話しかけて交渉をはじめるのは、気づかいの不足となりやすいです。

そんなときにぜひ、しっておきたいのが、クッション言葉です。
クッション言葉とは、相手に何かをお願いをしたり、お断りをしたりする場合などに、
言葉の前に添えて使用する言葉で、ビジネス分野ではクッション言葉を使用することは、
一つのマナーとなっています。

例えば、「お時間よろしいでしょうか」、「お手数ですが」、
「おっしゃつことはわかりますが」などです。

「今、よろしですか。勤務の件でご相談したいことがあるので、どこかでお時間いただけませんか」
などと使用できますね。

ちょっとしたひとことで、印象が随分かわってきます。
ぜひクッション言葉を気づかいをあらわしましょう。

行動の不足

行動の不足とは、つまり、交渉という場をつくっていないことです。

どういうこと?って思いましたか。
しかし、実は結構交渉していない人達が実際多いんです。

例えば、同期や他のスペシャリストナースなどには、「時間がもらえない」と、
よく言っているけど、実際に時間をとって上司へ交渉していないタイプのことです。
言い換えれば、交渉しても無理と思い込んでいて、愚痴っているタイプですね。

これは、本当にもったいないです。他の人に愚痴る前にぜひ、しっかり準備して
交渉のテーブルにつくことがまず一歩ですよ。

ちなみに、世界のベストセラーである聖書にはこのような言葉があります。

「心の中でさえ、王を呪ってはならない。寝室でも、富む者を呪ってはならない。なぜなら、空の鳥がその声を運び、翼のあるものがそのことを告げるからだ。伝道者の書10:20」
(バイリンガル聖書,いのちのことば社,2019,P1313)

陰でしゃべたことが、なぜか公になってしまっている・・・ってことがありますから、
愚痴るより、情報を集めて対策をし、気づかいを示しながら直接伝えたほうが、結果はいいですよ。

まとめ

今回の記事では、交渉がうなくいかない3つの原因である、
情報の不足、気づかいの不足、行動の不足について私の経験からご紹介しました。

専門性のある看護を、必要としている患者さんに届けられるように、これらのことに気を付けて
ぜひ、交渉をすすめてくださいね。
スペシャリストナースのケアが必要な患者さんが待っています。

 

 

 

 

 

 

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